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雪のクリスマス

雪のモミの木08.12.26.JPG


 きょう26日は、ドイツではクリスマス2日めの祝日。
 仙台では、思いがけず雪のクリスマスweisse Weihnachtenヴァイセ・ヴァイナハテンです。
 と言うのも、サンタクロースとそのプレゼントを待つ日本のクリスマスでは、24日の夜でクリスマス気分はあっさり終わりなのでしょうが、ドイツではクリスマスは25日26日が祝日。1月6日のHeilige Drei Koenige三王礼拝の日まで、ツリーなどもそのままです。

 ところで、きょうの雪は朝になるまで全く気がつきませんでした。最近は新聞・テレビを見る暇がなく、雪になるのも全く知らずに、きょうのお約束のショコラーデンクーヒェンを徹夜で作っていたのです。確かに日付が変わるころから風が強まり、雨が叩きつけるような音がしていましたが、それが雪だったとは!白々と明るくなって初めて気がつきましたが、厨房はオーブンのお蔭で暖かく、チョコレートの香りに充ちて、徹夜も苦にはなりませんでした。

 なお、年内のお菓子の製作・発送は28日の日曜日まで。もうひと頑張りです。

ケーゼクーヒェン(チーズケーキ)のデコレーション

ケーゼクーヒェンとアドヴェンツクランツ①.JPG


 きょう21日は、冬至でもありますが、アドヴェントの第4日曜。
 クリスマスももうすぐです。

 私自身にとって、ケーゼクーヒェン(チーズケーキ)はふだん口にしているもので、いわゆるクリスマスケーキではありませんが、クリスマス用にお買い上げのお客さまからデコレーションのお問い合わせをいただきました。見本と言えるような代物でもありませんが、非常に簡単にできるものです。

 写真のとおり、直径15cmタイプのチーズケーキの場合、大きめのいちごを3個用意し、ヘタを切り落とします。
 形のいいものを1つ選び、中心に置きます。
 残りの2つは、まずタテ半分にスライスし、片方ずつタテに2回スライスします(いちご1個につき、6枚のスライスができます)。
 スライスしたものを3枚ずつ、ずらしながら中心のいちごのまわりに並べます。いちごだけでシンプルにする場合は、クリスマスプレートを挿して完成です。
 さらに、冷凍のブルーベリーがあれば4つ用意し、いちばん大きなスライスの上に置きます。
 また、キウイがお好きであれば、キウイをスライスしたものを中心のいちごのまわりに並べ、その上にいちごのスライスを並べます。

 このように簡単、失敗のないものです。
 チーズケーキの色もありますので、くだものは1~2種類に抑えた方が、シンプルかつシックになると思います。
 洋菓子店では、生のくだものをデコレーションに使う場合、「グラサージュ」を塗ってツヤを出しますが、少々人工的な感じがするので私は使いません。もっとも、ふだんデコレーションのないKuchenしか作らず、デコレーションケーキのTorteは滅多に作らないので、持っていても古くなってしまうという事情もあります。また、くだものにははちみつなども塗っていませんが、テーブルまで運ぶ途中ずれることもありませんでした。

 なお、今回のいちごは「とちおとめ」。甘く香りもよいものでしたが、以前にも書いたとおり、このチーズケーキは、いちごなどくだものと一緒に召し上がっていただくように作っているわけではありません。チーズケーキだけですでに味が完成していますので、くだものはお口直しに召し上がってください。
 お菓子を切るときも、くだものと一緒に切るより、あらかじめ(写真に撮り)、くだものを皿に取り分けてからの方が切りやすいです。そして、ナイフはよく温めるのがポイントです。カットして付いた生地は拭き取り、またナイフを温めなおして切るときれいに切れます。

 ぜひ、お試しください。ご検討をお祈りいたします。
 

いちごのシュトロイゼルクーヒェン

いちごのシュトロイゼルクーヒェンとアドヴェンツクランツ①.JPG


 11月から12月にかけて、旬のシュトロイゼルクーヒェンは紅玉を使ったシナモン風味のタイプですが、クリスマス用にも作成しています。また、ご希望のお客さまには「Merry Christmas」のプレートをサービスしています(14日コラム参照)が、写真のお問い合わせがありました。どうぞ参考になさってください。

 このいちごのシュトロイゼルクーヒェンは、直径18cmタイプ。プレートは、ヨコ6.3cm×タテ2cmですが、写真ではわかりにくいかもしれません。実は、何度かコントラストをつけてわかりやすくするため、粉砂糖をふったのですが、いちごの果汁に溶けてわからなくなってしまいました。

 ところで、ドイツでもいちごは生でお菓子に使うのがふつうで、お菓子屋さんに並ぶのはシーズンのみ。私も、カスタードクリームの上に生のいちごがごろごろ9個ものったパイが大好きですが、主婦としては、経済性と日持ち重視、りんごやさくらんぼなどいろいろなくだもののシュトロイゼルクーヒェンがあるなら、いちごもあっていいはず!と思って作り始めたオリジナルです。ドイツでもふつうはないと思います。

 このシュトロイゼルクーヒェンのいいところは、生の状態でいただくには少し物足りないような甘さのいちごでも、シュトロイゼルとホワイトチョコレート、バニラのおかげで美味しくいただけること。酸味も少なくなるので、ミルクティーだけでなく珈琲にも合うようになります。また、ホイップした生クリームと一緒にいただくといっそう美味しくなります。

 寒いとき、いちごの赤は目にも暖か。しかし、いちごのシュトロイゼルクーヒェンは、クリスマスが過ぎたらお休みです。いま出回っているいちごも旬のものではありませんが、旬以外のものを使うのをなるべく避けるためです。
 なお、旬のシュトロイゼルクーヒェンは2月中旬までりんご(紅玉)ですが、それ以後も紅玉があれば作ることができます。
 
 お菓子にも季節感を大事したいものです。

アマリリスとポインセチア

ピンクのガーベラとモミの枝.JPG


今週の花は、ピンクのクロスに合わせて、同じ色のガーベラを主役にしました。ほかにマーガレットや千日紅、レモン色の小花のキクを使いましたが、背景は真ん中にモミの枝を置き、ヒムロスギ、ハイマツ、ギンコウバイ、ヘデラ、赤のドラセナとボリュームいっぱいです。
 ほんとうは、ガーベラではなく赤のアマリリスかリューカデンドロンが欲しかったのですが、なかったための次善の策です。

 アマリリスも季語にあり、今のいままでポインセチアと同じように冬の季語だとばっかり思っていましたが、確認すると夏の季語。道理で花屋さんにもないわけです。
 しかし、アマリリスは最初にお世話になったドイツのお宅の私の部屋にずっとアドヴェントからクリスマスにかけて置かれていたので、もう20年来私にとってはクリスマスの花でした。太い茎のてっぺんに百合に似た花が3つ。白やピンクもあるようですが、部屋にあったのは、黒みがかった赤。この時期のドイツは、学校に着いて8時半すぎにようやく明るくなり、15時をすぎるともう暗くなります。しかし、日中も晴れずに空は鉛色のことが多いので、アドヴェンツクランツの蝋燭の火やアマリリスの赤い花に救われる思いでした。
 なお、アマリリスは、ドイツ語でもAmaryllis、ラテン語の羊飼いの少女の名に由来するようですが、ポインセチアはWeihnachtsstern、「クリスマスの星」の意です。赤やクリーム色の葉のかたちはまさに星ですが、その名前と姿に大方のドイツ人は、イエスさま御生誕を告げる星を連想するのか、ドイツでもアドヴェントからクリスマスにかけてよく見られます。
 私もポインセチアは大好きですが、仙台では2度も寒さで枯らしてしまいました。

 せっかくなので、歳時記からポインセチアの句をひとつ。

 寝化粧の鏡にポインセチア燃ゆ 小路智壽子

クリスマスのお菓子および年内の営業について

08年リース①.JPG


 アドヴェントも3回めの日曜日。
 クリスマスももうすぐですが、お客さまから「クリスマスケーキ」のお問い合わせをいただきました。
 いまの時期、アドヴェント用のシュトレンは製作していますが、いわゆるクリスマスケーキ=生のいちごがのったデコレーションケーキはお作りしていません。
 何しろ、ドイツの家庭でふだんのお茶にいただく手作りのお菓子Kuchenに感動して作り始めたものを皆さまにも…と始めたので、お店で売られているようなデコレーションケーキTorteは私は作っていませんが、ドイツの家庭では、誕生日やクリスマスのメインの食事のデザートなど特別なときにはTorteを作ります。

 ただ、お客さまに少し手を加えていただければクリスマスケーキのようになるものもあります。
 例えば、チーズケーキおよびシュトロイゼルクーヒェンには、ゴールド色の「MERRY CHRISTMAS」のプラスチックのプレートは用意しています。通信欄に「クリスマスプレート」希望の旨、記入していただければ同梱いたします。

 しかし、チーズケーキには、そのプレートを挿しただけでは物足りないので、お客さまにはいちごなどを用意していただき、デコレーションしていただければよいかと思います。
 もっとも、いちごはデコレーションには華やかでいいのですが、チーズケーキと一緒に生のいちごを口に入れてもあまり美味しいものではないと思います。あくまでも、いちごはデコレーションと割り切った方がいいと思いますが、味としてはトップページの写真のようないちごのソースをかければお菓子との一体感が出て、美味しくいただけます。作り方も、いちごに砂糖とレモンを加えて電子レンジにかけるだけ。ソースですので、煮詰める必要はありません。

 シュトロイゼルクーヒェンは、旬のものは現在「りんご」ですが、ご希望であれば「いちご」も可能です。必ず、通信欄に「クリスマス用いちご」を希望の旨を明記してください。プレートを同梱いたします。
 いちごは、いちごジャムを作ったことがあればおわかりのように、火を通すと甘みが増し、甘い香りも濃くなります。いちごの上にシュトロイゼルをふって焼きますが、いちごの存在感はあるので、プレートだけでも充分かと思います。ただ、味に関しては、砂糖を入れずにホイップした生クリームと一緒にいただくのがドイツ流かつベストです。生クリームは、ホールのお菓子に絞り出すよりは、お菓子を切り分けてから、添えた方が美味しくいただけます。

 年内の営業は、
 実店舗は21日でお休みですが、
 ネットショップの発送や実店舗でのお菓子の受け渡しは、本来定休日ですが、22日(月)および23日(火)も行うことにいたしました。23日(火)、24日(水)のお届けが可能です。どうぞ、ご利用くださいませ。

 なお、シュトレンは、クリスマス=イエスさま御生誕を待つアドヴェントにいただくもの。ドイツでも家庭によって違いはありますが、少なくとも、サンタクロースを待ちながらクリスマスイヴにクリスマスケーキをいただくのとは異なります。
 大半のお客さまには宗教的違いもあることと思いますが、そのような背景を知ったうえで召し上がっていただければ…と思います。何しろ、中に入っているのが保存性の高いドライフルーツなので、お菓子も非常に保存がきくのです。
 以前、自家製のシュトレンを1年後に食べたら美味しかったという話を聞いたことがありましたが、実際私のシュトレンも1年もったのです!大きな声では言えませんが、先日、堆くなった本の山を意を決して整理したところ、エージレス用の袋に私の食べかけのシュトレンが出てきました。袋はエージレス用でも封は切ってあるのでその効果も期待できませんし、保存に気を使っていたわけでもありません。少ないとは言え夏には30度を越す日もありましたが、鼻で確かめても大丈夫だったので口に入れたところ、しっとり美味しくいただけました。運がよかっただけかもしれないので、賞味期限は長くは書けませんが…。
 このように日持ちのするお菓子ですので、常備のお菓子としておすすめです。

 気忙しい時期ですが、どうぞ、お茶でほっと一息を。
写真は、今年のリースです。サンキライの蔓を利用して作りました。

年末の営業およびシュトレンのサービスについて

 年末は、
 ネットショップは12月28日(日)まで通常どおり(水)~(日)の営業ですが、
 実店舗は12月20日(土)まで(木)・(金)・(土)の営業とさせていただきます。(水)および(日)はご予約のみです。アドヴェント第4日曜の21日は、ご予約いただいた場合のみ営業いたします。
 勝手ながら、ご了承くださいませ。

 シュトレンのサービスについては、一般のお申し込みは7日(日)に終了させていただきました。
 こちらからご案内のカードをお送りしたお客さまにかぎり、12日(金)までお申し込みを受け付けています。どうぞ、ご遠慮なく、お申し込みくださいませ。

 先のアドヴェンツクランツの稿にてふれた小学校には、「日本語および日本の文化・暮らしを紹介する」という目的で派遣されていました。
 それがいまでは逆に、「ドイツの暮らしを紹介する」ことを目的に、このモミの木を営業しています。
 例えば、クリスマスひとつとってもキリスト教国ドイツと日本は迎え方が違いますし、アメリカとも異なりますが、ときどき、ヨーロッパの国々もすべてアメリカと同じサンタクロースのクリスマスと思っている方がいらして、アメリカ以外の国のことが意外に知られていないと驚くことがあります。
 また、ドイツから帰ってきて日本でシュトレンを見つけたときには大喜びしましたが、買ってみるとどれもこれも私が食べていたものとは違うものばかり。入っているドライフルーツが違ったり、入っていなかったものが入っていたり…と違和感がありました。
 挙句の果てに、シュトレンも、日本の家庭でクリスマスイヴにクリスマスケーキを食べるように、24日の夜にだけいただくものだと思っていらした方に遭遇し、ものの背景が全く伝わっていないことを実感しました。
 とは言え、シュトレンはまだまだ知名度が低く、名前と味と由来などがそろって知られているとは言えません。そこで、関心がある方に差し上げることにしたのです。
 4周年の記念と感謝でもありますが、誰かに頼まれたわけでもないのに「ドイツの暮らしを紹介する」のが目的です。実際召し上がっていただけたら幸いです。どうぞ、ご遠慮なく。
 

アドヴェンツクランツ

アドヴェンツクランツ08年②.JPG


 アドヴェント(待降節)も2週めに入り、灯す蝋燭も2本。
 玄関のリースに使ったモミの枝が余ったので、テーブルのアドヴェンツクランツにも少し枝を足しました。
 枝を足したところ、蝋燭を間に置くスペースがとれなくなり、このように真ん中に置くことにしました。
 赤い山帰来(サンキライ)の実と紫がかった黒いコクリュウの実に、ハイビャクシンの枝、ヘデラとモミの枝です。

 手前の写真は、以前いたハノーファーのカトリックの小学校でのもの。
 ちょうどアドヴェント2週のときで、モミの枝のアドヴェンツクランツには手前の赤い蝋燭が2本点いています。2本のうち1本はアドヴェント1週めに灯したもので、すでに親指半分ほどの長さになっていますが、それ以外にも2本蝋燭が灯されていて、ちょうど朝のホームルームの終わりに蝋燭を消すところです。
 炎を消しているブロンドの男の子は、ポーランド出身のペーター。
 ベルリンの壁の崩壊する前の年のアドヴェントでした。

クリスマスの天使

クリスマスの本・天使①.JPG


 先週の花は薔薇を使っていたので、歳時記で「冬薔薇」を調べると、ふだん見ない歳時記に草田男の「冬薔薇(そうび)石の天使に石の羽根」という例句が載っていました。
 季語の冬薔薇は、冬に咲く薔薇のことで、先週の花のような温室栽培のものはいいません。そのため花の写真と一緒に草田男の句を紹介するのはやめたのですが、さて、日本で冬に薔薇が咲いているところで目にすることができる石の彫刻の天使とは…と考えても具体的に思い浮かばないのです。
 私にとって、天使はまず、フラ・アンジェリコや修業時代のダ・ヴィンチの描いた受胎告知の天使ガブリエルであり、違和感があるがために印象的なデューラーの『メランコリア』の頬杖をついた逞しい体つきの天使、あるいはランスの大聖堂の『微笑みの天使』やリーメンシュナイダーの聖母昇天の天使のほか、クレーのスケッチしたあまたの天使です。これらは、デューラーとクレーの天使は別にして、みな聖母と一緒に存在する天使です。また、キリスト教では薔薇が聖母を表すことを考えれば、受胎告知のガブリエルか聖母昇天の天使が考えられますが、聖母の像もあれば天使ではなく聖母を詠むと思います。
 天使単独の石の彫像は、ヨーロッパに行けば広場や橋の欄干や宮殿などにあるものの、教会以外の場所にある天使はだいたいキリスト教の天使とは異なる、勝利の女神やプットーなどです。
 そもそも、そのような天使像は日本ではほとんど見かけないと思いますし、カトリックの信者の家族を持つ草田男が異教的な天使を詠むのか疑問にも思います。
 こう考えて、どんな天使がどんな場所に置かれているのか、わからなくなってしまったのです。最初は、小春の暖かい日差しを受けて咲く薔薇に囲まれて、石の彫像の天使が見え、その石の羽根がぐっとクローズアップされたところまで見えたのですが、どんな天使かわからないがために、落ち着かなくなってしまいました。どなたかご教示いただければ、有難いのですが。

 ところで、写真はすべてドイツで買ったクリスマスの本です。
 日本では大半の方が「クリスマスはいい子にしていたらサンタさんにプレゼントをもらえる日」という認識だということに、お店を始めていろいろな方と接しているうちにやっと気がつきましたが、クリスマスの絵本もそれを如実に表し、あるとき見た新聞一面の絵本広告でもサンタクロースのものばかりでイエス生誕の絵本はわずか1冊でした。
 しかし、ドイツはキリスト教国なので、クリスマスの本と言えばイエス生誕の本です。ほかにアドヴェントやクリスマスに歌う歌を集めたものや、クリスマスの思い出などのエッセーや詩、小説などのアンソロジーなど大人が楽しめるものも多くあります。
 このイエス生誕に関しては、天使が野で夜を明かしていた羊飼いたちの前に現れ、御生誕を告げる場面があります。ちょうど写真手前に開いたのがその場面です。また、手前左の本の表紙絵にも生まれたばかりのイエスさまが眠る厩(うまや)の上に天使が描かれていますが、羊飼いを導いてきた天使だと思います。
 このように御生誕を祝うキリスト教のクリスマスに天使は欠かせません。
 以前にも書きましたが、カトリックが多い南ドイツのヴァイナハツマルクト(クリスマスの市)に行くと、クリスマスの品々を商う露店に混じって、厩での御生誕の様子を大きな人形などで表したクリッペがあります。クリッペでも、天使は飼い葉桶に寝かされたイエスさまの上に見られます。

 私が持っている天使像は3体。このコラムやシュトレンの写真に写っていますが、どれも大切な思い出のものです。
 

シュトレンサービス・補足

シュトレン08.11.27④.JPG


 シュトレンのサービスの補足ですが、勝手ながら、お1人さまにつき1回かぎりとさせていただきます。
 お届けは、クロネコヤマトのメール便で、
 東北6県と群馬県、栃木県、茨城県および新潟県は3日め配達、
 そのほかは4日め配達になります。

 ご参考までに、シュトレンまるごと1本をのせたトレーは、外寸175m×300mです。
 
 今年のアドヴェンツクランツは、グリーンのほかは、サンキライとコクリュウの実を使いました。写真ではわかりにくいので、どうぞ実店舗にて実物をご覧くださいませ。

 なお、実店舗では、ホールのお菓子は用意していますが、この時期はドライフルーツのパウンドケーキやショコラーデンクーヒェン、およびマフィンは、ご予約がないかぎり用意していません(ご希望の場合は予めご連絡くださいませ)。シュトレンの製作に時間がかかるためです。どうぞ、ご容赦くださいませ。

シュトレンのサービス

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 いよいよ今度の日曜11月30日からAdventアドヴェント(待降節)が始まります。
 すでに何度か触れたとおり、アドヴェントとは、クリスマスの4回前の日曜から始まるクリスマスの準備期間として教会によって定められています。
 日本では、クリスマスを「いい子にしていたら、サンタさんにプレゼントをもらえる日」と思っていらっしゃる方が大半のようですが、キリスト教国ドイツでは「イエスさま御生誕を祝う日」。その日を迎えるために物心両面の準備をするのがアドヴェントなのです。

 そのアドヴェントにかかせないのが、Stollenシュトレン。パン生地にレーズンなどのドライフルーツを混ぜて焼いたものに粉砂糖をまぶしたお菓子。そのかたちは、プロテスタントのことはわかりませんが、カトリックの家庭では「白いおくるみに包まれた赤子のイエスさま」と言われています。
 そのため大きなものは30cm以上もありますが、いずれも薄く(1cm弱)スライスしていただきます。

 私がいたハノーファーのカトリックの家庭では、アドヴェントの間毎日のようにお茶にいただきましたが、なかにはクリスマスの直前に作り、クリスマスになってからようやく食べるという家庭もあるようです。
 ドイツは地方色豊かなうえ、カトリックかプロテスタントかでも違いがありますし、個々の家庭の違いもあります。私がいた家庭では、クリスマスのお祝いの食事のデザートには、チョコレートのデコレーションケーキをいただき、シュトレンはその後食卓に上りませんでした。
 いずれにしても、サンタクロースの到来を待って、真冬のクリスマスイヴにいちごのデコレーションケーキを食べる日本の大半の家庭とは異なります。少なくともシュトレンは、日本の家庭のようにクリスマスイヴにだけ口にするものではありません。
 シュトレンは、余れば、あるいはあえて余分に用意して春先の復活祭のときに食べる家庭もあります。なかに入っているものがドライフルーツで、生のくだものを使っていないので、しっかりラップで包んで涼しいところに置けば日持ちがするのです。

 なお、私の作るシュトレンは、ハノーファーのカトリックの家庭で毎日のように食していた味に近いもの。スパイスやアーモンドを入れたものもありますが、そのどちらも使わない、ドライフルーツのみのオーソドックスなタイプです。
 と言うのも、アドヴェントには、シュトレンのほか、レープクーヘンやシュペクラーツィウス、シナモンの星型クッキーやバニラの三日月型クッキーなどさまざまなスパイスをきかせたクッキーがありますが、毎日のシュトレンにもスパイスが効いていると、どうしても少々過剰な感が否めません。シンプルなればこそ、毎日食べても飽きないと思います。

 シュトレン1本の大きさは、おおよそ縦・横25cm~28cm×14cm~16cm。発酵具合によって、縦・横の長さや高さが変わります。
 1本の重さは、約735g。
 販売は、1枚ずつスライスしたもの、1本を3分の1にカットしたもの、およびまるごと1本の3サイズです。
 3分の1本、およびまるごと1本のタイプは、スライスしてお召し上がりください。
 値段については、後日お知らせいたします。

 現在、4周年記念のサービスとして、ネットショップをご覧のご希望の方に、スライスしたシュトレン1枚をサービスしています。
 ご希望の方は、住所、メールアドレス、お名前を明記の上、メールにてお申し込みくださいませ。
 受付は、12月7日(日)までです。
 実店舗では、12月6日(土)まで、シュトレン1.5枚840円(税込)のところ、735円(税込)にてサービスしています。シュトレンのスライスをご希望の場合は、必ずメールにてお申し込みください。実店舗では、スライスの受け渡しは行いませんので、ご注意ください。
 発送は、味がなじみ食べごろになり次第。エージレスを入れてパックしたものをメール便にてお送りいたします。
 また、12月7日までにネットショップにてお買い上げのお客さまにも同様のサービスを行っています。
 この機会にぜひ、お試しくださいませ。

シュトレン

シュトレン①08.11.8.JPG


 西側の山の黄葉はこれからですが、立冬を前にぐっと冷え込みました。
 体感温度からすると、もう12月も半ばのような気分ですが、シュトレンを作ったり、リースやアドヴェントクランツの材料を探したり…と、クリスマスの準備というより、まずアドヴェントの準備の時期になりました。

 アドヴェントとは、キリスト教で定められた、クリスマスの前に、物心ともにクリスマスの準備をする期間ですが、それが始まるのがクリスマスの4回前の日曜日。今年は、アドヴェントの第1日曜が11月30日です。
 シュトレンは、「おくるみに包まれた赤子のイエスさま」を模したもので、この間写真のようにスライスしたものをお茶にいただきます。中にはレーズンのほか、レモンピールとオレンジピールが入っていますが、ドライフルーツがなじみ、美味しくなるまで少々時間がかかるため、もう作り始めなければならないのです。
 ちなみに、ドイツでは、クリスマスの品々を売るヴァイナハツマルクトという市やモミの木が教会や市庁舎の前の広場に立てられるのもだいたいアドヴェントの始まる前の金曜日からです。日本のように、世俗的な理由でやみくもにクリスマス商戦を始めているわけでも、サンタクロースの到来を待っているわけでもありません。イエスさまご生誕を祝うためなのです。

 ところで、シュトレンを作るのは去年が初めてで、恐る恐るでしたが、作ってみて、シュトレンが古くから作り続けられている理由がわかりました。
 もちろん、シュトレンには宗教的な理由がありますが、非常に作りやすく、保存が効くという実用的な利点があるのです。いくら祝い事にかかせないと言っても、作り方が難しければいつしか敬遠されてしまうものですが、発酵に時間がかかる以外、難しいこともありませんでした。

 なお、アドヴェントの時期、ドイツではシュトレン以外にさまざまなクッキーも焼かれますが、シナモンやカルダモン、ナツメグなどが入ったスパイシーなものです。シュトレンにもこのようなスパイスを使ったものもありますが、私が作るのはスパイスを使わないオーソドックスなタイプ。私がドイツの家庭で食べていたのもこちらでした。
 スパイスを使ったものはたまにいただくにはいいものですが、アドヴェントの時期毎日のようにいただくには向きません。例えば、炊き込みごはんも美味ですが、毎日となると白いごはんの方がいいものです。それと同じように、スパイスを使っていないものの方が飽きが来ません。そもそも、カルダモンやナツメグは食べ馴れていない方も多いようです。

 そのため、まずは、レーズンとレモンピール、オレンジピールだけのオーソドックスなシュトレンをご紹介
しています。
 このシュトレンにご興味がある方にサンプルを差し上げたいと思います。1ピースですがエージレスを入れて包装したものを、下旬ごろからご注文品に同梱するか、メール便にてお届けいたします。ご希望の方は、メールにてお名前、ご住所、メールアドレスとその旨をお書きくださいませ。受付は12月7日(日)までです。
 このプレゼントは、4周年の記念でもあります。ご遠慮なくどうぞ!
  
 最後になりましたが、Stollenのドイツ語の発音はシュトレン。伸ばしません。

『おいしいスイーツの事典』掲載のお知らせu.お菓子の表記について

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 ご紹介が遅くなりましたが、成美堂出版発行の『おいしいスイーツの事典』にモミの木のKaesekuchen(チーズケーキ)の写真が16ページに掲載されています。写真の下に店名は記されていませんが、巻末に撮影協力店として、Teestube TANNENBAUM モミの木の正式名で載せていただいています。

 この本は、事典の名のとおり、ヨーロッパばかりでなく、一部ですがアジアの国々の代表的なお菓子がカラー写真とともに、その特徴や名前の由来などが紹介されています。そのほか、お菓子材料の説明もあって、一般の方には「へぇ~」な話が盛りだくさんだと思います。
 また、クッキーやショートケーキ、カスタードプリンなど、お馴染みのお菓子の作り方も載っています。実際作ってみたわけではありませんが、レシピを見ると、ふつうのお菓子作りの本で紹介されているものよりワンランク上のもの。作業ごとに写真もあるので、どの程度の状態にすればよいかがわかります。レシピの数は11種のみですが、初心者にもわかりやすい作りなのにレシピは上等、おまけに税込1,260円はほんとうにお値打ちだと思います。

 ただ、残念なのは、ドイツ語のお菓子に関しては、表記に間違いが見られること。発音問題は、ネイティヴなりドイツ語の専門家に確認すれば避けられるので、非常に残念です。巻末に多くの参考文献が掲載されていますが、誤ったものを参考にしてしまうと間違いの連鎖になります。特に『事典』であるならば、次に参考にされる機会が多くなるはず。それだけに、基本的な表記の確認は大事にしてほしかったと思います。
 ざっと見たところ、Zimtsternツィムトシュテルンが「ツィー」と伸ばす表記になっていたり、Stollenシュトレンを「トー」と伸ばしていたり…。お菓子の起源は必ずしも記憶に残るものではありませんが、名前はどうしても残るもの。日本語にないものは、ぜひ原語に近い表記で覚えてほしい、広まってほしいと思うのです。
 以前シュトレンの稿で説明したとおり、原則としてドイツ語の発音では、子音が1つだけのときはその前の母音を伸ばしますが、子音が2つ以上続く場合の母音は伸ばさないのです。そのため、ツィムトシュテルンもシュトレンもわざわざ途中で伸ばす必要は全くありません。

 ちなみに、ツィムトシュテルンは、ツィムト=シナモンが効いた星=シュテルン型のクッキー。本では触れられていませんが、星は、イエスさま誕生の折、その真上にひときわ大きな星が輝き、人々にそのご生誕を知らせたという故事にちなむもの。クリスマスの前のアドヴェントの時期になると星のオブジェを窓辺に飾ったり、ツリーにつけるほか、このようなお菓子を焼いたりするので、私はドイツ・オーストリアのクリスマスのお菓子だと思っていましたが、本によると、スイスの<バーゼルのクリスマスのクッキー>だそうです。何冊かドイツ(語)のクリスマスの本を見ても、ツィムトシュテルンがバーゼルのクリスマスのお菓子だという記述は目にしたことがありません。
 シュトレンについては、間違って伸ばす表記の方を多く目にするくらいなので、伸ばすのか否か疑問にも思われなかったかもしれません。おそろしいことに、知らない方は、伸ばすのが正しいと思ってらっしゃるかもしれません。発音については、上記の原則どおりです(私はドイツ語の専門家ではありませんが、経歴を見ていただければ、この程度のことは信用していただけると思います)。 
 また、その説明に<ドイツ語で「棒」の意>とありますが、Stollenシュトレンに棒の意味はありません。少し似たStockシュトックには棒の意味がありますが、シュトレンと棒を関連付けた話も聞きません。もっとも、私はカトリックの知人しかいないので、シュトレンは「白いおくるみにくるまれたイエスさま」をかたどったものという話しか知りませんが、偶像崇拝を否定したプロテスタントでは違うのでしょうか。
 本の説明では、<日曜日ごとにひと切れずつ食べながらクリスマスを待ちます>とあるのも、私がカトリックの家庭で体験したこととは違います。アドヴェントの時期には、日曜日ごとにひと切れなどとケチなことは言わず、毎日のようにいただくのです。それも、2枚3枚です。プロテスタントの家庭はカトリックよりもストイックな暮らしだそうですが、最近は昔ほどではなくなったと聞きます。むしろ、日曜日ごとひと切れの家庭は少ないと思いますが、いかがでしょうか。
 せっかく当店のお菓子を掲載していただいた本に申し訳ないのですが、ドイツ語をかじったことがあればどうしても疑問に思うことだと思います。

 なお、バウムクーヘンやクランツクーヘンなどは、この『おいしいスイーツの事典』のようにクーヘンの表記が正解です。モミの木では、サイトでお断りしているように、あえてKuchenをクーヒェンと表記しています。実際お客さまと接していると、Kuchenの発音を知らないがため「くうへん」「食う変」と発音されてしまうことが多く、ネガティヴなイメージが売り物のお菓子に付いてしまうのを避けるための手段です。
 これについては、06年9月4日のコラム『「ヒェン」か「ヘン」か?Kuchenのカタカナ表記について』で詳しく記しています。ご興味があれば、そちらもどうぞ。

 いずれにせよ、この『事典』は、手頃な値段でたくさんのお菓子を知るにはもってこいです。また、お菓子は色が大事ですが、珍しいお菓子もすべてカラーなのは嬉しいことです。
 仙台市内の書店では、平積みになっているところもありました。お菓子を作らない方も、ぜひ一度お手に取ってみてください。おすすめです。

三王礼拝

Heilige Drei Koenige ②.JPG


 きょう1月6日は、ドイツではHeilige Drei Koenigeハイリゲ・ドライ・ケーニゲと呼ばれる日。
 文字どおり訳せば「聖なる3人の王」という意味で、東方から訪れた人物がイエスさまご生誕のお祝いに贈り物を献上した故事にちなむ日です。ただ、3人の王と言っても、聖書ではdie Weisenディ・ヴァイゼン博士、賢者と複数で記されているのみで、はっきりした人数も記されていません。しかし、黄金、乳香、没薬(もつやく)という3つの贈り物を携えて来たがために3人とされており、Weisenというのは、具体的には占星術師、あるいは天文学者のような人物だと考えられています。

 いずれにしても高価な贈り物ができる身分であったことは確かですが、これほど漠然とした存在であるにも関わらず、3人は後世、黒人の王カスパルのほか、メルキオール、バルタザールと名前までつけられて親しまれています。
 かれらは、生まれたばかりのユダヤ王(=イエスさま)を見つけたら知らせるよう、時のユダヤ王ヘロデに命ぜられていましたが、イエスさまに拝するとヘロデには告げず故国に帰りました。そのおかげでイエスさまの命が助かり、カトリックでは、キリスト教徒でもないのに聖人に列せられ、祝日とされているのです。

 かれらのその後については、聖書にも記述がありません。しかし、その遺骨は、現在ケルンの大聖堂にあります。それは、12世紀ミラノを征服したドイツ皇帝によって、その戦いで功績のあった部下にミラノの教会に納められていたものが戦利品として与えられたためです。当時すでにライン川の商業都市として繁栄していたケルンは、その遺骨に詣でる人々の巡礼地になり、さらに栄えたということです。
 ついでながら、ドイツの昔ながらのこじんまりとしたホテルには、Zur Krone ツア・クローネ、Zum Sternツム・シュテルン、 Zum Mohrenツム・モーレンという名前を見かけますが、これも東方の国からベツレヘムまで旅してきたかれらにちなむもの。クローネとは王冠の意。星の意味のシュテルンは、かれらがひときわ輝く星に導かれてイエスさまを訪ねたことにちなみ、黒人を表すモーレンは3人の王様のうちのカスパルからです。
 同じような名前が薬局にもありますが、それはイエスさまへの贈り物の黄金、乳香、没薬が当時粉末にして薬として用いられていたことから、好んであやかる名前がつけられたようです。

 写真は、Rosina Wachtmeisterロズィーナ・ヴァハトマイスターの絵本のHeilige Drei Koenigeです。
 この本は、クリスマスの歌や詩のページとご生誕の場面とが交互に並べられたもの。絵本と言っても、大人向けで、私の好きなアイヒェンドルフの≪Markt und Strassen stehn verlassen,≫の詩や、≪O du froehliche≫、≪Leise rieselt der Schnee≫などの歌詞が絵とともに書かれていますが、ご生誕の場面には一切文章が加えられず、絵のみの構成です。
 手前左に、聖書の三王礼拝の箇所を開きました。右には、25日のヴァイナハツマンのコラムで紹介した≪Alles ueber Weihnachten≫。『クリスマスのすべて』という名のとおり、ドイツのクリスマスのもろもろの起源がわかりやすくまとめられています。

 なお、去年も別の絵本の三王礼拝の場面を紹介しています。そちらも、ぜひ!

クリスマスの贈り物

くまのWeihnachtsman.JPG


 今年もサンタクロースがやって来て、その存在を信じている日本の子どもたちにもプレゼントを届けてくれたことでしょう。

 本来クリスマスの意味するとおり、イエスさまご生誕を祝うドイツでは、当然のことながらサンタクロースは無関係ですが、プレゼントは欠かせません。小さな子どものいるプロテスタントの家庭ではヴァイナハツマンWeihnachtsmannもしくはクリストキントChristkindが、カトリックの家庭でもクリストキントが、プレゼントをツリーの根もと、あるいはツリーの脇に置かれたテーブルにそっと届けてくれることになっています。そのため、24日当日や前日はツリーを飾る居間に鍵をかけて子どもの立ち入りを禁じ、大人がツリーとプレゼントとを用意するのだそうです。しかし、私がいた家庭は敬虔なカトリックでしたが、すでに男の子2人は10代だったせいか、クリストキントをめぐって親が苦労することもなく、25日昼の正餐にプレゼントを交換しました。

 ドイツの子どもにとって、クリスマスのプレゼントは誕生日の贈り物と同様大きな楽しみですが、カトリックでは12月6日の聖ニコラウスの日も子どもたちがプレゼントを心待ちにしています。それは、子どもの守護聖人、聖ニコラウスから、お祈りや勉強を頑張った子どもへのご褒美。いい子には、お菓子や木の実、くだものなどがそっと恵まれ、怠けた子どもにはお供のルプレヒトからのお仕置きがあるです。6日の朝の食卓には勉強やお祈りを頑張ったとは言えない私にも、くるみやマンダリンやりんご、レープクーヘンやチョコレートが載ったお皿が用意されていました。
 一方、偶像崇拝を否定するプロテスタントでは、16世紀には12月6日の聖ニコラウスの日も廃止され、子どもたちへのプレゼントは、かわりに12月24日クリストキントが届けることとされたのです。ただ、同じプロテスタントでも、地域によってはヴァイナハツマンがその役を担うとされ、どちらか一方に統一されているようでもありません。やがて、カトリックにも24日の晩に子どもたちにプレゼントをする習慣が広まると、本来プロテスタントで生まれたクリストキントがカトリックの家庭にも現れて、プレゼントを置いていくことになったそうです。

 ところで、サンタクロースの起源は、オランダのシント・ニコラスだそうです。オランダでは、12月5日の晩、スペインから船でやって来たシント・ニコラスが馬に乗り、よい子には暖炉の前に置かれた木靴にお菓子や木の実などを届け、悪い子は従者によってスペインに連れ去られてしまうとされていました。それが、アメリカに渡った移民たちに引き継がれ、次第にシンテルクラース、シンタクラースと呼び名が変わり、18世紀にサンタクロースと呼ばれるようになったそうです。
 すでに19世紀初頭にはサンタクロースがやって来る日も24日になっていたようですが、最終的に、トナカイの橇に乗ったサンタクロースの赤い服に白いもじゃもじゃ髭のイメージができるのは、19世紀の後半トーマス・ナストというドイツからアメリカに渡ったイラストレーターが作った原型をもとに、1931年コカコーラがキャンペーンで自社カラーの赤と白とをその服に使ったことがきっかけ(Klaus Kreiter/Alles ueber Weihnachten)。さらに、この赤い毛皮のサンタクロースは、ドイツのヴァイナハツマンにも影響し、それまで、白い毛皮の若くスマートな男性か、はたまた茶色の毛皮につば広の帽子姿の太ったおじいさんだったヴァイナハツマンも、赤い毛皮に白い髭面のおじいさんに変わったそうです。

 写真のヴァイナハツマン姿のクマのぬいぐるみは、ハノーファーの狩猟用具の店で購入したもの。狩猟用具店だけあって、素敵なノートと思って見ると獲物を記入する専用のノートだったりしますが、セーターやジャケットからテーブルクロスまでありました。
 なお、私にはカトリックの知り合いしかいないので、プロテスタントのクリスマスについては上記の本などで得たものです。しかし、ハノーファーは大半がプロテスタント。ニュルンベルクなどのように、街で天使に似たクリストキントを見かけることはありません。子どもたちには、このぬいぐるみのように、ヴァイナハツマンがプレゼントを届けてくれたことでしょう。

ヴァイナハツマルクトとグリューヴァイン

グリューワイン.JPG


 きょう12月24日月曜のクリスマス・イヴはキリスト教国のドイツでは平日、祝日ではありませんが、明日あさってのクリスマス当日は2日間全国的な祝日です。

 なぜドイツにはクリスマスの祝日が2日間あって、しかもそれがわざわざ「全国的な」祝日というのかと訝しく思われるかもしれません。たぶん、そう思われる方にとっては、クリスマスの意味が大半がキリスト教信者のドイツ人とは違うのです。また、なぜわざわざ全国的な祝日かと言うと、連邦制のドイツでは祝日は州ごとに決めるため、カトリックが多い州とプロテスタントが多い州では祝日が異なることが多いのです。しかし、クリスマスは祝い方が異なるもののどちらにも共通かつ最大の行事のため、全国的に例外なく祝日とされているのです。

 日本では、クリスマスと言うと、おそらく「サンタさんがやってくる日」、「いい子にしていたらイヴにサンタさんからプレゼントをもらえる日」と思っていらっしゃる方が多いと思います。
 しかし、キリスト教国のドイツでは、クリスマスは、イエス生誕を祝う日。ドイツ語ではWeihnachtenヴァイナハテンと言い、本来「聖夜」の意ですが、英語のChristmasクリスマスの原義は「キリストのミサ」。それを考えると、同じ名前の25日にサンタさんが来ると言って待っているのも妙な気がします。
 おそらく、サンタクロースの夢物語を楽しんでいるひとには、イエス生誕のことなど何の関係もなく、考えてみたこともないかもしれません。しかし、クリスマスの前のアドヴェントの時期、ドイツを旅し、クリスマスに関わるもろもろの品を売るヴァイナハツマルクトを訪れたり、シュトレンを口にするひとには、その信仰がなくとも、本来のクリスマスの意に思いを馳せていただけたらと思うのです。

 ヴァイナハツマルクトは、アドヴェント(=クリスマスの4つ前の日曜から始まる、物心ともに準備する期間)の第1日曜前の木曜日や金曜日から始まるところが多く、だいたい街の中心の教会や市庁舎の前の広場とその近くで開かれます。よく旅行のパンフレットにはクリスマスマーケットなどと紹介されていますが、私にはどうもマーケットの語感が、ヴァイナハツマルクトとはしっくり来ません。もしドイツ語の単語が難しいならば、「クリスマスの市」としたほうがずっとその雰囲気を表していると思います。
 日本でも、昔ながらの酉の市・歳の市があり、露店が並んで熊手などの縁起物や正月飾りなどが売られるほか、食べ物の屋台も出て賑わいます。一見すると、売られている品々や山小屋風の作りの露店が立ち並ぶ景は違いますが、市の性格は、ヴァイナハツマルクトにも似たものがあるのです。たしかに英語では「市」の意味もあるようですが、日本語でマーケットと言うと、ふつうスーパーないしは株式市場の場合が多く、「市」の意味で使われることがありません。そのせいでどうもぴんと来ないのです。カタカナを使いたがる旅行のチラシでは致し方ないのかもしれませんが、原語を避けるのであれば、わざわざ英語を使わず「市」という言葉を大事にしたいと思います。

 このヴァイナハツマルクトには、リース、クリスマスツリーにするトウヒ(本物のモミの木はまれだと思います)やツリーの飾り、ろうそくなどクリスマス用品を売る店のほか、食器類やテーブルクロスなどの日用品の店もあります。そのほか、シュトレンなどお菓子の店やお菓子に使うスパイスを扱う店、体を温めてくれるグリューヴァインや焼ソーセージの屋台も必ずあります。そのスパイスの香りは、ヴァイナハツマルクトの匂いと言ってもいいほど、市全体に立ち込めているのです。
 この匂いと寒さには誰も逆らえず、ヴァイナハツマルクトに来たら一度は、グリューヴァインのマグカップを両手で握りしめ、ふうふうしながらグリューヴァインを啜るのです。グリューヴァインは、赤ワインにレモン、シナモン、クローヴを入れて温め、砂糖で味を調えたもの。特にクリスマスの飲み物というわけではありませんが、寒いヴァイナハツマルクトには欠かせないものです。

 写真は、2003年のグリューヴァインのマグカップ。左がハノーファー、真ん中のブーツ型がニュルンベルク、右の紺地に白い図柄がローテンブルク。以前は使い捨て容器だったのが、陶器のデポジット制のカップになり、飲み終わって戻せばカップの代金が戻ってくるようになりました。しかし、街ごとに毎年絵柄も変わるので、後生大事に持ち帰ったというわけです。
 ちなみに、グリューヴァインは寒い時期には家庭で作って飲むこともあるようで、ティーバック型の袋にスパイスが詰められたものも市販されています。また、ハノーファーの歴史博物館の脇の広場では、最近どういうわけかフィンランド風のものが売られ、食べ物もサーモンなどがありましたが、そこの屋台のグリューヴァインにはブルーベリーが入っているそうです。

 なお、昨年も記したとおり、南部のカトリックの地域ならば、ヴァイナハツマルクトのどこかに、イエスさまご生誕のお祝いの場面を立像で表したクリッペがあります。親子連れなどの人垣を探せば、見つけられます。信仰が違うと、なぜこれほどクリスマスが大事なのか、ぴんと来ないかもしれません。しかし、クリッペを見つめる子どもたちの眼差しやそれを一生懸命に説明している母親の姿を見れば、どれほど大事なものかがわかります。
 もしいつか行く機会があれば、クリッペを忘れずに。グリューヴァインなど名前を忘れても必ず引っかかるものですが、クリッペはぜひ心に留めておいてください。
 クリッペについては、2006年12月25日のコラムをどうぞ。 

アドヴェント第4日曜日u.りんごの話

アルザス風りんごのタルト.JPG


 きょうは、アドヴェント第4日曜日。
 アドヴェンツクランツの灯すろうそくも4本になり、いよいよクリスマスまで2晩。
 シュトレンを作り終わって、久しぶりに自分のためのお菓子を作りました。アルザス風のりんごのタルトです。

 ドイツでは庭にりんごの木のある家も多く、りんごは非常に身近なくだもの。晩秋、ローカル線に乗っていると、日本ならば柿が目にとびこんできますが、ドイツではそれがりんごなのです。
 日本ではジュースというとオレンジジュースのことが多いものですが、ドイツではりんごジュース。食事中おとなはワインか水、子どもはりんごジュースが定番です。
 また、庭でたくさん獲れたりんごは、そのまま食べるだけでなくKuchenに使います。代表的なのが、縦に切れ目を入れた生のりんごを焼きこんだApfelkuchen(2006年9月19日コラムにて紹介)やいちょう切りのりんごを乗せて焼いた「おばあちゃんの」Omasapfelkuchen。それ以外にも、りんごにシュトロイゼルをふったStreuselkuchenやオーストリアでポピュラーなApfelstrudelアプフェルシュトゥルーデル、アルザス風のりんごのタルトなどもよく作られます。

 私は最後の2つも大好きなのですが、生地を伸ばす=生地に触れる作業があまり好きではないため、食べたいと思いながらも作らずじまいのことばかり。それが、ここ1ヶ月シュトレンをずっと作っているうちに生地を伸ばす作業に抵抗がなくなり、2週連続でタルトを作るほどになったのです。
 このりんごのタルトはほんとうに久しぶりですが、非常に記念すべきお菓子です。というのも、初めて作ったお菓子がこのアルザス風のりんごのタルトだったのです。そのときは冷凍のパイ生地を使ったものの、あまりのおいしさに自分でも感動し、それがお菓子を作るきっかけになったのです。
 ただ、タルトといってもパイ生地で、さっと煮たりんごにレーズン(きょうは黄色っぽいサルタナ種)を少しと卵と生クリームのソース。アーモンドプードルを使わないかるいタイプです。一口噛むと、りんごからカルヴァドスがじゅわっ、パイ生地がさくっ、そしてパイ生地のバターとりんごの酸味、それを包むほどよい甘さのソース。思わずにんまりです。
 実は、今週福岡のデザートフォレストさんの「チーズケーキ博覧会」に送ったお菓子が運送上のトラブルで全滅!という悲しい出来事があったのですが、少し心がかるくなりました。

 要はお菓子に機嫌が直ってしまう、単純な人間ですが、りんごの句を紹介しておきます。

 空は太初(たいしょ)の青さ妻より林檎うく  中村草田男

 りんごは秋の季語。句は、「空は太初の」と上五が字余り、そして中七の「青さ」で切れる少し珍しい形で、「そらはたいしょの」であるかないかぐらいに一呼吸おき、すぐに「あおさ」と続けて読んでから切ります(=一呼吸おく)。意味は文字どおり、太初を思わせるほど深々と青く晴れ渡った空のもと、妻からりんごを受け取ったという句です。
 「太初」という言葉からアダムとイヴに連想がはたらきますが、草田男自身の解によると、実際は終戦直後のインフレのさなか、久しぶりに見事な真紅のりんごをひとつ妻から手渡されたことがもとになっているそうです。また、「日本の再出発と共に私自身も一家を率いて再出発するのだと強く心中に期せずにはいられなかった」(中村草田男 『定本 俳句入門』)と記しているとおり、上からたたみかける名詞の連続によって句のリズムに緊張感が生まれ、先の本人の弁を知らなくとも、毅然とした何か決意のようなものが感じられます。
 句のきっかけを知らなければ、りんごを手渡す妻とそれを手に取る夫とを、晴れ渡った岩手山や岩木山などがくっきりと望める場所においてもいいと思います。自分でいちばんいいと思う景を思い浮かべる、それが俳句の自由なところ、愉しみのひとつです。

 最後に女性ならではの句を。

 林檎煮る母とし記憶されむことを  狩野 ゆう(『鷹』2000年2月号)

 

玄関のリース

リース 2007年①.JPG


 ようやく玄関のリースのご紹介です。

 リース自体は、アドヴェントの第1日曜に間に合うよう1日の夜作ってあったのですが、赤いりぼんを買いに行く暇がなく、結局ゴールドでよしとしました。

 昨年同様、ヒムロ杉に松ぽっくり、サンキライを使いました。ただ、アクセントが昨年は桐の実でしたが、今年は薔薇のような「ヒマラヤ杉」の松ぽっくりです。

 ヒマラヤ杉の松ぽっくりは、偶然仙台市内の公園で拾ったものです。仙台の街中の公園はヒマラヤ杉が多く、前々から拾える機会をうかがっていたのですが、思いがけず包装材料を買いに行った帰りに見つけたのです。
 それにしても、松ぽっくりなのに幾重にも花びらが重なった薔薇のようです。ヒマラヤ杉は杉と言ってもマツ科で、その松ぽっくりから俗にローズシーダーとも呼ばれるそうです。

 この松ぽっくりには感心することしきり。ぜひ、実物をご覧になってください。

 なお、昨年2006年のリースは、「購入について」のページに写真があります。そちらもぜひ!

シュトレンの大きさについて②u.Frau Munkのおもてなし

Stollen u. Engelchen ②.JPG


 シュトレンの大きさを確認していただくために、もう1枚写真を用意しました。
 どうぞ、参考になさってください。
 ちなみに、シュトレンの下に敷いているレースペーパーは、直径20cm。写真のシュトレンは、13cmより若干大きいのですが、出来やカットする場所により差が生じます。その点ご容赦くださいませ。

 今週は、アドヴェントの2回目の日曜日が過ぎたので、アドヴェンツクランツの灯すろうそくは2本です。
 一緒に写っている天使のろうそく立ては、クリスマスのプレゼント。ドイツの小学校で当時担当していたクラスの同僚の先生からでした。Frau Munk(フラウ ムンク)は美人でふだんからとてもおしゃれな女性ですが、お茶に呼ばれてびっくり。自宅もとても美しくコーディネートされ、そのテーブルにこれと同じ天使のろうそく立てがあったのです。さかんにかわいい、かわいいとhuebsch(ヒュプシュ)を連発したら、同じものをプレゼントしてくれたというわけです。
 
 当時おそらく40代後半の彼女は独身で、そのせいかあるいは仕事のせいか、お茶にお手製のKuchen
こそありませんでしたが、そのかわり、絞ったオレンジとブランデーが入った香りたかい紅茶とBratapfel(ブラートアプフェル)焼りんごのおもてなしでした。12月というのにドイツでは珍しくよく晴れた、風の強い日で、ドイツ人にはお決まりの散歩に付き合った後には、ほんとうに感動的な香りとおいしさでした。バニラのアイスクリームがとろっと溶けたあつあつの焼りんごに、オレンジとブランデーのゆたかな香り。再現しようにも同じ設定ができないせいか、なかなかあの真似はできません。

 なお、天使の置物はその後自分でもうひとつ買い足しましたが、最近はこのタイプは売られていないようです、念のため。
 

シュトレンの大きさについて ①

Stollen アップ.JPG


 これまでのシュトレンの写真は、ケーキセットの2枚にスライスしたものでした。
 こちらが8枚分にカットしたもので、1,365円(税込)です。先日金額の表示に誤りがありました。お詫びとともに訂正いたします。

 ネットショップにてご注文のお客さまは、シュトレン専用の買い物かご作成の時間がとれなかったため、かわりに「バナナのシュトロイゼルクーヒェン」をクリックし、かつ通信欄で「シュトレン」と明記をお願いいたします。まぎらわしい方法になり、申し訳ありません。
 先のコラムにて説明のとおり、「自動返信メール」ではシュトレンが反映されません。こちらで実際確認後お送りする「注文御礼メール」に、シュトレンのご注文が反映されます。どうぞ、そちらを確認くださいませ。

 なお、このシュトレンの価格は、お試し価格です。パン生地のお菓子はふだん全く作らないので、おっかなびっくりでしたが、味はどこに出しても恥ずかしくないと思っています。
 この写真では、たまたま切り口にレモンピールやオレンジピールが集まってしまっていますが、実際はレーズンの方が多く入っています。

  このように幅8cmに切るまえの全体の長さは、約28cm。日本のメーカーや輸入されているもののなかには、もっと小さなものがあります。しかし、私としてはこれよりももう少し大きく作りたいと思っているほどです。これには「白いおくるみの赤子イエスさま」というシュトレンの謂れも関係がありますが、ドライフルーツを混ぜ込んだ焼菓子は大きな型で焼いた方がおいしいという理由もあります。カレーやシチューは大鍋でたくさん作った方がおいしいものですが、それと同じことです。
 将来的には、ご希望があれば大きな1本の販売やこのオーソドックスな飽きのこないタイプ以外にスパイスが入ったもの、あるいはアーモンドが入ったものも作るかもしれませんが、市販品のような小さなタイプ1本の販売は考えていません。それより、このように多少大きなものをカットした方がおいしいと思うからです。

 どうぞ、この機会にお試しくださいませ。
 約8cm×約13cm×高さ約4cmにカットしたものをラップで包み、エージレスを入れて密封したものをお届けいたします。シュトレンは日持ちのするお菓子ですが、おいしく召し上がっていただける賞味期限は到着日を含め1週間といたします。開封後乾燥させますと、どうしても硬くなってしまいます。保存はラップにくるみ、常温で。どうぞ、お早めに。

シュトレンの販売について

『イエズス誕生』と花07年12月.JPG


 先日シュトレンの販売予告をしたところ、購入方法のお問い合わせをいただきました。どうもありがとうございます。

 今年は試行錯誤のため買い物かご製作の時間がとれず、「バナナのシュトロイゼルクーヒェン」で買い物かごを代用させていただくことにしました。少々面倒な購入方法になりますが、シュトレンご希望の方は、「バナナのシュトロイゼルクーヒェン」をクリックしていただき、かつ通信欄に必ず「シュトレン」とご記入ください。記入がない場合、「バナナのシュトロイゼルクーヒェン」になります。
 シュトレンの値段は、「バナナのシュトロイゼルクーヒェン」と同じ1,365円(税込)、
 大きさは8枚分=約8cm×約13cm×高さ(いちばん高い部分)約4cmです。
 なお、スライスはしていません。1cmほどにスライスしてお召し上がりくださいませ。

 また、1枚だけご希望の場合は、「ショコラーデンクーヒェン」をかわりにクリックし、必ず通信欄に「シュトレン」と記入してください。
 1枚の場合は、189円(税込)、大きさは約1cm×約13cm×高さ(いちばん高い部分)4cmです。

 お客様にはご面倒ですが、よろしくお願いいたします。当店では、ご注文後自動返信メールのほか、「注文御礼」のメールを送信しています。こちらを必ず確認くださいませ。シュトレンの記入があった場合、シュトレンのご注文はこの「注文御礼」メールに反映いたしますが、自動返信メールの段階ではシュトレンの表示は出ません。ご心配をおかけしますが、どうぞ「注文御礼」メールを確認くださいませ。

 シュトレンの発送は、12月23日(日)までとさせていただきます。
 ネットショップのその他のお菓子の発送は、12月30日(日)までです。

 写真の絵は、西原直子さんのパステル画『イエズス誕生』です。そもそもクリスマスは、サンタクロースが来る日ではなく、キリストの生誕を祝う日。だからこそ、クリスマスの4回前の日曜日から物心ともにクリスマスを準備する期間(アドヴェント)が始まるのです。
 「白いおくるみに包まれた生まれたばかりのイエスさま」とはシュトレンのかたちの由来。それを食べるなんて…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、カトリックにはもともと、ミサにパンとワインを神父さまから受ける儀式があります。いまはワインは略され、パンも必ずしもパンではなく代用品のようですが、これにはパンとワインによって、キリストの血と身体とを授かるという意味があるそうです。それを鑑みると、白いおくるみ姿のイエスさまとも言われるシュトレンをいただくことも奇異なことでもないと思います。
 なお、クリスマス当日にシュトレンをいただくかと言うと、家庭によるでしょう。カトリックの家庭では食後トルテ(デコレーションケーキ)をいただきました。

アドヴェンツクランツとシュトレン

アドヴェンツクランツとシュトレン2007(ヨコ)①.JPG


 ようやくアドヴェンツクランツを作りました!

 正確には、クランツというより、クランツ状に4本のろうそくとグリーンの葉を挿したものを並べただけのものですが、ドイツではクリスマス前のアドヴェントの時期、玄関に飾るリースだけでなく、このようにろうそくが4本並んだリースを 卓上に用意し、お茶や食事の際にろうそくを灯すのです。

 灯すろうそくの数はまずアドヴェントの1週めに1本 、2週めに2本と、アドヴェントの日曜を迎えるたびにふやしていきます。だんだん灯すろうそくがふえてくると、クリスマスもすぐそこというわけです。

 この時期ドイツでは、非常に夜明けが遅く、明るくなるのは8時半すぎ。授業が始まっても最初のうちは暗いのですが、3時をすぎるともう暗くなり始めます。そんななかで、ろうそくの火は目にも暖かく、アドヴェントの時期でなくても、お茶の時間にはろうそくを灯すことがよくあります。

 いずれにせよ、照明よりもろうそくが好まれるお国柄。ろうそくやろうそく立ても色や種類が豊富ですが、アドヴェンツクランツのろうそくは、キリストの血を表す赤または純潔を表す白のことが多いようです。私も、ドイツトウヒの枝に赤いろうそくの組み合わせがいちばん好きですが、どちらも手に入らず、グリーンはセッカン杉と庭のヘデラ、白いカリフラワーのようなものはライスフラワーを使いました。
 
 一緒に写っているのは、シュトレンです。できあがりは30cmほどですが、このように1cmほどにスライスしていただきます。そもそもシュトレンは、白いおくるみに包まれた赤子のイエスさまのかたちとも言われるもの。それらしく見えるようにもう少し大きくしたかったのですが、日本製の一般的なものよりは大きいと思います。販売は、スライスしたものとある程度の大きさの塊のものとを用意する予定です。実店舗ではケーキセット、もしくは食後にお出ししています。ネットショップではいましばらくお待ちくださいませ。

 なお、昨年もアドヴェンツクランツを作りました。そちらもぜひ。
 

アドヴェント第1日曜日・実店舗12月予定

セッカン杉とヒムロ杉.JPG
 

 きょうはいよいよアドヴェント(待降節)第1日曜日。
 
 実店舗は、7月より木・金・土のみの営業で、水・日はご予約の場合のみとさせていただいていますが、12月は日曜も11:00~17:30(ラストオーダー)の間、営業することとしました。
 年内の営業は、12月23日日曜までです。
 お茶の場合はご予約は不要ですが、ランチにはご面倒ですがご予約をお願いいたします。ただし、23日はランチ自体行いません。悪しからず、ご了承くださいませ。
 なお、いちごを使ったいわゆるクリスマスケーキは、用意していません。
 
 ドイツの家庭では、クリスマスを物心ともに準備をするアドヴェントの間、お茶の時間にはStollenシュトレンを少しずつ毎日のようにいただきます。シュトレンは、パン生地にドライフルーツをたっぷり練り込んで焼いたお菓子。レーズンやレモンピールなどが入ったオーソドックスなものから、ナッツやスパイスを加えたものやマジパンをはさんだものがあります。
 しかし、私の好きなタイプは、毎日いただいても飽きないオーソドックスなシュトレン。スパイスが入ったものは目先を変えるにはもってこいですが、ドイツではこの時期シナモンやカルダモンなどを使った様々なクッキーもあるので、シュトレンにまでスパイスが入っていると少々過剰な感じが否めません。また、マジパンはどうも好きになれず、結局レーズンとレモンピール、オレンジピールだけのシンプルなものに落ち着くのです。

 「モミの木」でも例年、まず衒(てら)いのないオーソドックスな味を知っていただきたいとドイツからの輸入品を用意していましたが、今年は作りました!もう10数年は毎年食べているものより、少々小振りになってしまいましたが、味はそれに近いものになりました。
 このシュトレンは、2枚スライスしたものを紅茶または珈琲とのセットで840円(税込)です。
 ネットでの販売は、いましばらくお待ちくださいませ。
 
 写真は、「今週の花」に、昨夜作ったリースの残りのセッカン杉とヒムロ杉とを加えて、ボリュームを出したもの。
 玄関のリースは、改めて、お天気のよい日の写真をご覧にいれたいと思います。乞うご期待!です。

Dreikoenige 三王の日 

クリスマスの本①3Maenner.JPG
 
 1月6日は、ドイツではDreikoenigeドライケーニゲ、文字どおり約せば「三人の王」と呼ばれる日。お生まれになったイエス様のお祝いに、東方からWeiseヴァイゼがやって来た故事にちなむ日です。

 この故事については聖書のマタイに記述がありますが、あくまでも、もともと「賢い人、賢者、賢人」などの意味のWeiseがやって来たとされ、Koenige「王」とはされてはいません。その数も複数で記されていますが、明確に3人とは記されておらず、Weiseからの贈り物が、黄金、乳香、没薬の3つだったことから、3人とされています。
 どうしてドイツではWeise賢者がKoenige王とされたのか、その経緯は知りませんが、実際は、天体の観測をする学者ないしは占星者、預言者のような人物だったようです。日本語では、「3人の博士たち」と訳されていることもあります。また、イエス様に高価な贈り物を携え、当時のヘロデ王に謁見もできた事実から、それなりの身分の人物たちであったことはわかります。

 とまれ、ドイツでは、この、東方からイエス様ご生誕のお祝いにやって来た3人に名前も付けられ、メルキオールとバルタザール、モール人の国からやって来た黒人の王カスパルとされています。さらに、この3人がイエス様のもとを訪れ、贈り物を捧げている景が、クリッペや種々の絵画に描かれているのです。

 なお、3つの贈り物はそれぞれ、黄金は王への捧げもの、乳香は幼子を神として讃美するもの、没薬(もつやく)は限られた命の人間への捧げものとされています。乳香も没薬も日本人には馴染みがありませんが、乳香はゴムの樹脂から作られた白い粉を焚いてお香とするもの、没薬はカンランという木の樹脂から作られる香油です。

 ところで、Dreikoenigeは、州によって祝日が異なるドイツでは、一部の州のみの祝日です。おそらく、カトリックの多い州では祝日とされているのでしょうが、私がいたHannoverハノーファーがあるニーダーザクセン州が休日か否か、残念ながら覚えがありません。カトリックの小学校はまだお休みでした。家にいると、3人の王に扮した子どもたちが歌を歌いにやって来ました。もちろん1人はモール人のカスパル役で、顔を真っ黒に塗っていました。私は大急ぎでカメラを取りに行って、3人とそこのおばあちゃんを入れて写真を撮ったのですが、写真は紛失。しかし、3人ともちゃんと頭に王冠をのせていたことや、雪や雨ではなかったものの鉛色の空で寒かったこと、写真を撮った台所のことなどはよく覚えています。

 絵本の写真は、先日ご紹介した、イエス様ご生誕を知らせるひときわ輝く星を見た3人がベツレヘムに向かう旅の場面。ちなみに、この絵本では、drei weise Maennerドライ ヴァイゼ メナーと書かれています。

クリスマスの本①1ページめ

クリスマスの本①Seite 1.JPG

 先日大事にしているクリスマスの本をご紹介したところ、中の絵を見てみたいというお声を頂戴いたしました。

 その1ページめです。
 イエス様ご生誕を表した絵本なので、まず、ベツレヘムの町の上空にひときわ光り輝く星の出現から始まるのです。
 クリスマスの準備期間であるアドヴェントの頃から、カトリックの多い南ドイツでは、クリスマスの市や教会などにクリッペが飾られますが、そのご生誕の情景を表したクリッペの屋根にもこのような大きな星が飾られています。また、窓ガラスに星のオブジェを飾った家もあります。
 これらはどれも、イエス様ご生誕を知らせる星のエピソードに基づくものなのです。

 この絵本は、どのページも絵が美しく、ドイツ語も簡潔。ドイツに着いたばかりの週末、右も左もわからぬまま連れて行かれたハノーファーのメッセ。あまたある中からよくぞ見つけたと、自分を褒めてやりたくなる本との出合いでした。

テーブルクロス

テーブルクロス.JPG
 
 先日アドヴェント3週目に新しいテーブルクロスを下ろしました。
 クリスマス前なので、ほかのティーテーブルにはクリスマスカラーの赤を1枚、緑を2枚使っていますが、新しいクロスはベージュの円形のクロス。写真ではいちばん奥の窓側のテーブルのものです。無地に見えますが、白糸でティーカップやミルクピッチャー、シュガーポットなどの刺繍が施されています。
 ふだんはこのテーブルにもクロスは大小2枚使っていますが、少し光沢があってフォーマルな感があるので、あまりフォーマルになりすぎないようこの1枚だけにしました。

 なんと言っても、「モミの木」はTeestube、お茶の店です。クロスのあるせいかレストランと思われることもありますが、レストランではないので、白のクロスにグラスのワインの色を確かめていただくこともありません。
 クロスを使っているのは、あくまでも、ドイツの家庭の雰囲気に近づけるため。お店だからではないのです。そのため、カジュアルなものが中心です。

 私が、ドイツの家庭で暮らしてぜひ自分の暮らしに取り入れたい!と思ったのが、食卓のクロス。お世話になった1軒目のお宅は確か日曜日の正餐のときのみでしたが、2軒目の家庭はクロス派。ふだんの台所のテーブルにはお手製の木綿のクロス、日曜日の正餐のテーブルには厚手の白のクロスと使い分けていました。そのほかお茶に呼ばれた先にもクロスがありましたし、札幌にいたときドイツ語を習っていた同世代のオーストリア人女性も安く手に入れたテーブルをクロスでカバーしていました。
 また、2~3年前に公開された「Nowhere in Afrika」という、ナチスの迫害を逃れてケニアに移住したドイツ系ユダヤ人の苦難を描いたドイツ映画でも、主人公一家の女性がケニアの褐色の土の上に出したテーブルにもクロスを掛けていたのが印象的でした。
 そのため、ドイツではどこの家庭でもクロスを使う、と思い込んでいたのですが、中には使わない家庭もあるようです。しかし、使っている家庭が多い、少なくとも日本の家庭よりは多いと言えそうです。

 クロスのよさは、2軒目にお世話になったハイディーのところで実感しましたが、いろいろとあります。
 まず、テーブルのキズを隠す・キズを防ぐという現実的な目的があるほか、効果は小さいかもしれませんが、テーブルに物を置いたときや室内の音を吸収したり、紅茶のポットなど物を冷めにくくするという働きがあります。しかし、最大のメリットは、季節感や空間の演出でしょう。
 クロス1枚で、テーブルが変わるのです。あるいは、クロスの数だけテーブルも増える、と言えるかもしれません。演出と言うより、夏には涼しげな色を、冬には暖かみのある色を使いたくなるもの。「モミの木」にはテーブルが5つあるので、これだけあるとクロスのおかげで随分全体の印象も変わっていると思いますが、テーブル1つでもクロスと花瓶や花を組み合わせることにより、効果的なコーディネートになると思います。
 
 しかし、手入れの問題はあります。そのため、私は、撥水加工のされたクロスを多用し、さらにプラスチック素材のランチョンマットも使っているので、水や紅茶などをこぼされた場合にもあまり問題はありません。もっとも、小学生以下のお子様連れはご遠慮いただいているので、そのような心配も大きくはないのですが、撥水加工のクロスには、無地が多く、柄物が少ないのは事実です。

 ところで、奥のアンティークのダイニングテーブルのあるコーナーは、私にとっては客間のような場所、ドイツの家庭ならばいつもの台所の食卓ではなく日曜日の正餐のテーブルのある場所にあたるもの。このテーブルだけは、フォーマルにして、必ず白の大きなクロスに小さなクロスも使っています。椅子もベルベットの生地を張っているので、クロスもそのほうが釣り合うのです。

 なお、ドイツでは、2日間のクリスマス(降誕祭)が終わっても、1月6日の三王礼拝の日(公現祭)まで、降誕節。ツリーなどはその間そのままです。そのため、年始の1月5日6日も「モミの木」では、クリスマスの飾りが残ります。どうぞ、奇異に思われませんよう…。

クリスマス②

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 昨日の小春日和が一転して、きょうは曇りのち雨。気温がもっと下がっていたら雪になっていたでしょうが、冬の雨にしては強い雨音です。
 私がいた北ドイツのハノーファーでは、この時期、雪はあまり降らず、鉛色の空と雨。それも小糠雨といった程度で、ドイツ語でも雨が降っているEs regnet.とは言わず、nassと言うものです。

 ドイツではきょうクリスマスの2日目。プレゼントの交換がないことを除けば、最初の日と同じような一日です。音楽が好きな家庭では、クリスマスの歌をいろいろ歌うそうですが、滞在していた10代の男の子2人の家庭ではそれはなく、いつもの日曜日のような感じでした。
 
 ところで、上の写真もクリスマスの本。
 表紙には、飼い葉桶に寝かされたみどり子のイエス様が描かれています。私はジオットかと思いましたが、画家はジオットの弟子のタッデオ・ガッディ。この表紙に惹かれて、手に取ったものです。
 厚さ3cmほどのこの本には、ご生誕に関する聖書の記述のほか、クリスマスの詩や物語、歌などが収められています。ドイツには、クリスマスや休暇などのテーマにそって詩や短編などが集められたものがよくあるのですが、これもそのひとつ。大きさは、日本の文庫本と高さは同じ、幅はやや狭いのですが、ちょうど私の小さな掌におさまりのよいところも気に入っています。
 また、収録されているなかには、当時、小学校付属のシュールキンダーガルテン(幼稚園は卒園したものの言葉の問題などで小学校入学のかわりに通うクラス)で読み聞かせをしていた物語もあります。訳があるかどうかわかりませんが、スウェーデンの児童文学で、仮に訳せば『ペレの引越し』というもの。朝お父さんの勘違いで叱られた男の子ペレが怒って、庭にある小屋に引っ越すというお話。ちょうどクリスマスの前のお話で、主人公ペレと同じ年頃の子どもたちは、怒って引越しをしたペレに自分を重ね合わせながら、クリスマスには無事に両親のもとに戻れるのか…とはらはらしていたものです。
 そのほか、O・ヘンリーやトルストイの短編もありますが、もちろんドイツ人作家のものもあります。
 毎年アドヴェントの時期にこの本を開くのですが、今年はちょうどクリスマスと店の定休日とが重なり、きょうはこの本の詩を拾い読み。毎度のことですが、アイヒェンドルフやケストナーなどの詩を読むと、ドイツでは彼らの時代のクリスマスの空気と現代のそれとがあまり変わっていないような気がしました。

 みなさんは、もうすっかり年末の気分でしょうか?実店舗では、年内の営業は24日で終了しましたが、ネットショップでは30日まで営業、コラムも更新するつもりです。また、ご注文をいただいたお菓子を焼くほかに、できればパンにも挑戦してみようかと思っています。(ごはんよりもパン!なので。)
 これからは忙しくてパソコンも開けないというお客さま、どうぞ、風邪など召されぬよう、よいお年をお迎えくださいませ。なお、新年は、実店舗・ネットショップとも、5日からの営業とさせていただきます。
 

クリスマス①

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逢ふまでの時間を書肆(しょし)にクリスマス  阪口 和子(『鷹』2003年2月号)

 一刻も早く逢いたいひととの待ち合わせ。ついつい約束よりも早く来てしまった。逢いたい気持ちを紛らわせようと飛び込んだ書店。目についたタイトルのものをパラパラめくるうち、心も少し落ち着いてきた。こんなところに探していた本が!などと見ていると、そろそろ時間。その瞬間からもう、気になった本のことはすっかり忘れて、待ち合わせの場所へ。もう待っててくれてるかしら?急がなきゃ…。


 日本のクリスマスというと、おおかた、子どもにはサンタクロースからプレゼントをもらえる日、若い人には大事なひとと過ごす日ということになっているようですが、キリスト教国のドイツでは、イエス様ご生誕を家族で祝う日。クリスマスには、離れて暮らす子どもも親元に帰って一緒に過ごします。ちょうど、日本でお正月を実家で過ごそうとする人々で混雑するのと同じような光景が見られます。
 24日の午後になるとにぎやかだったクリスマスの市も終わってしまい、街はひっそり。小さな子どもがいる家では、ツリーの飾り付けがまだなら、子どもを居間から閉め出しておおわらわ。ドイツでは、クリスマスの贈り物は天使のような姿をしたクリストキントがツリーの根もとや脇のテーブルにそっと届けてくれる、といわれているのです。
 24日の夜にはミサに行くため、家庭によって違うかもしれませんが、正餐は25日26日の昼。ドイツ語でクリスマスをWeihnachtenヴァイナハテンと複数形で表すように、クリスマスの祝日は25日26日の2日間なのです。街はいっせいに休むので、教会の鐘のほかは物音がしません。また、教会に行ったり、散歩に行くほかは外出もしません。私が子どものころまで、あるいは90年代に大手スーパーが元日営業を始めるまでは、物音がなくハレの日特有の厳かな空気が流れていた日本のお正月と似た感がありました。
 私が滞在していた家庭では、2日間とも昼が正餐。メインは、鵞鳥のローストGaensebratenゲンゼブラーテン、食後には、確かゼリーのほか、チョコレートとナッツのトルテ(デコレーションケーキ)でした。
 ちなみに、シュトレンは、このときいただいた記憶がありません。その家では、ギムナジウムの低学年とその卒業試験にあたるアビトゥーアを控えた(だいたい中学1年と高校3年にあたる)2人の男の子のお母さんは小学校の先生もしていたので、シュトレンは作らず市販のもの、すでにアドヴェントのうちになくなってしまっていたかもしれません。
 メインのゲンゼブラーテンは、2日目の26日も同じ。ご馳走といえども毎日似たようなものをいただくことや、街の静けさ、それに家族が集まること、外出といえば教会と神社の違いやその信仰に違いはあっても祈りに行くことなどを考えると、ドイツのクリスマスは一昔前のお正月によく似ています。

 ところで、クリスマスの句の作者阪口和子さんについては、同じ『鷹』の方でも私は存じません。ドイツとは違い、クリスマスでも書店やレストランが開いている日本のクリスマスです。しかし、俳句で「逢ふ」という文字を使ったら、恋の句。大事なひとに逢う前を詠った句です。野暮な詮索や説明は抜きにしましょう。逢う前の気持ちそのものは詠まれていませんが、詠まれていないからこそ、この句を読んだ瞬間に自分の経験がパッと蘇るのではないでしょうか。冒頭の鑑賞は、あくまでも私のイメージ。どうぞ、詠んだ方が自由に思いを巡らせてください。
 俳句は、読者が想像できる余地のある、そしてその自由が高い詩です。風景句ばかりでなく、恋の句もあるのです。

 写真は、ドイツに着いてすぐに買った本。ハノーファーのメッセでした。私の大事な本のひとつです。

クリッペ

天使のろうそくたてとクリッペ.JPG

 昨日クリッペ風に並べた聖母子像の写真を載せたところ、クリッペの質問を受けました。

 クリッペKrippeとは、もともと家畜の「飼い葉桶」のことですが、「うまや」でご生誕になられたイエス様のお祝いの情景を立像などで表した物です。
 
 私もプロテスタントの多い北ドイツ・ハノーファーのカトリックの家庭に滞在していたときは知らなかったのですが、クリスマス前のアドヴェントの時期、カトリックの南ドイツに行くと、クリスマスの品々やソーセージの屋台が並ぶクリスマスの市にもクリッペが設置されています。
 人だかりから覗くと、一面に敷かれたわらや、イエス様ご生誕のお祝いに、最初に駆けつけた羊飼いに連れてこられた羊の像の毛などがパッと目に飛び込んできます。その羊や羊飼いの視線の先には、みどり子のイエス様を見つめるマリアとヨゼフ。クリッペの屋根の上には、ご生誕を告げるベツレヘムの星、さらにこの星に導かれ贈り物を携えてやって来た、王様あるいは預言者、博士とも考えられている男性が3人。
 
 クリスマスの市のクリッペには、だいたいこのような人々の像が服を着せられて並んでいますが、人物像の大きさや材質もいろいろ。クリスマスの市の等身大程度のものから家庭用の小さなものまで、像も実際に衣服を着たものから木や蝋の彫像まであります。
 ちょうど、雛祭りのお雛様にもいろいろな大きさ、いろいろな材質があるのと似ています。
 そんなわけで、以前ドイツで買ってあった聖母子像や天使のほか、パン籠を持った少女やセントバーナードまでの並べたわけです。きょうの写真は、イエス様とマリア、ヨゼフの3人の姿のツリー用の飾りに天使のろうそく立てを並べたものです。
 
 ところで、クリッペの前の人だかりの中心は、親子連れ。お母さんが、熱心に小さな子どもに説明をしています。子どもたちも、うまやの粗末なことやその夜の寒さなどに思いを巡らせているようです。クリスマス市(Weihnachtsmarkt ヴァイナハツマルクト)に行ってクリッペを見ようと思ったら、親子連れがたくさんいる場所を探すといいかもしれません。
 ただし、聖人崇拝を否定したルターのプロテスタントの多い北ドイツのクリスマス市では、おそらくクリッペは見られないでしょう。
 私はミュンヒェンのそれには行ったことがありませんが、間違いなくニュルンベルク、ローテンブルクにはあります。以前、家庭用のクリッペが集められた展示を見たのは、確かバンベルクの博物館でした。
 
 ヴァイナハツマルクトに行くと、あれこれ目移りするばかりか、ソーセージやグリューヴァインの香りに釣られてしまいますが、クリッペの前には、クリッペを見つめる子どもたちの真剣な眼差し。
 もしかしたら、ヴァイナハツマルクトの最大の楽しみは、そんな子どもたちの眼差しに出合うことかもしれません。

Frohe Weihnachten !

マリア像など.JPG

Frohe Weihnachten ! フローエ ヴァイナハテン!
 よいクリスマスを!
あるいはハッピーホリデーズのほうがいいかもしれませんが。

 写真は、ドイツの小さな工房で買ったもの。ぜんぶ一人の女性が作っているものです。クリッペとして作られたものでもないのですが、クリッペ風に並べてみました。
 聖母子像と天使のほかは、羊飼いと羊のかわりに、パン籠を持った少女と救助犬のセントバーナード。もし、ご生誕を聞きつけたら、駆けつけたかもしれないと思ったのです。
 

年末年始の営業 u.クリスマスツリーの話

クリスマスのグリーン①.JPG

 遅くなりましたが、年末年始のお休みについてご連絡いたします。
 実店舗の営業は、12月24日日曜日までとさせていただき、新年は、1月5日金曜日から通常どおり営業いたします。
 ネットショップの受付および発送は、12月30日土曜日まで。新年は、1月5日金曜日から営業いたします。休業中のご注文・お問い合わせに関しましても、1月5日以降ご返信とさせていただきます。
 勝手ながら、よろしくお願いいたします。

 写真のグリーンは、いちばん奥がヒュウガスギ(?)とローズマリー、その手前がリースにも使ったヒムロスギ。小さな松ボックリのようなものがリューカ、黄緑の小さな実のようなものはアドヴェンツクランツにも使ったバーゼリアです。

 ドイツやオーストリアでは、公共の場のクリスマスツリーはアドヴェントの始まる直前の土曜日もしくは金曜日からとされています。家庭で居間に飾るツリーはクリスマスイヴが一般的で、ツリーを飾る間は子どもは立ち入り禁止。飾りつけられたツリーの根もとには、天使の姿をしたクリストキントが届けてくれた贈り物が置かれるからです。ツリーはその後、クリスマス(降誕祭)から1月6日の三王礼拝の日までの降誕節の間、居間に飾られますが、その間、決まって、ツリーに灯したろうそくの火による火事がニュースになります。 

 というわけで、「モミの木」にはツリーはありませんが、気持ちだけオーナメントを飾ってみました。

シュトレン Stollen

シュトレン.JPG

 ドイツのクリスマスのお菓子として、シュトレンがだいぶ知られるようになりました。

 シュトレンは、レーズンやレモンピール、オレンジピールなどのドライフルーツがたっぷり入ったパン生地のお菓子。30cmほど、あるいはそれ以上に大きく焼いて、粉砂糖をたっぷりまぶしたものです。その大きさと重さ、それに白い粉砂糖に覆われた姿から、おくるみに包まれた赤子のイエス様をかたどったものという説にも頷けます。

 ただ、私にとって、シュトレンとアドヴェンツクランツは切っても切り離せないもの。クリスマスを待ち、クリスマスを物心ともに準備する期間であるアドヴェントには、写真のように、食卓や居間のテーブルのアドヴェンツクランツのろうそくに、アドヴェントの第1週は1本、2週めは2本…と火を灯していきますが、シュトレンをいただくときには必ずアドヴェンツクランツのろうそくが灯っていました。
 家庭によって異なるかもしれませんが、シュトレンは、クリスマスのお菓子というより、アドヴェントのお菓子。イエス様のご生誕を祝うクリスマスの正餐には、別のトルテ(デコレーションケーキ)が主役です。いずれにせよ、日本の家庭でサンタクロースがやってくるといってクリスマスイヴにケーキを食べるのとは違い、シュトレンはクリスマス当日だけのものでもありません。また、日持ちのするお菓子で、復活祭のときに残っていたシュトレンをいただくこともあります。

 ところで、シュトレンとは言わず、なぜか「トー」とのばす言い方が広まっているようです。ドイツ語ではのばしません。シュトレンと言います。ドイツ語の発音では、子音が2つ重なるとき母音はのばさないのです。この場合もStollenのスペルに子音の「ll」が2つあるので母音の「o」はのばさず発音し、シュトレンとなります。

 「モミの木」でも、アドヴェントの時期と復活祭のころ、シュトレンをお出ししています。
 ケーキセットでは、2枚にスライスしたものと飲み物で840円(税込)。食後にはスライス1枚ですが、なにしろドライフルーツたっぷりなので食べごたえがあると思います。また、160円(税込)にて1枚ずつ販売いたしております。どうぞ、この機会にお試しくださいませ。

 キリスト教国では、クリスマスはイエス様のご生誕を祝う日ということに思いを馳せていただけたら、クリスマスがどんなに大事な日か、ご想像がつくと思います。

アドヴェンツクランツ・聖ニコラウスの日

アドヴェンツクランツ.JPG
 
 きょう12月6日は、ドイツでは聖ニコラウスの日。
 聖ニコラウスは、子どもや女性、船乗りの守護聖人。子どもはいい子にしていると、聖ニコラウスが5日の晩にそっと、お菓子や木の実、りんごなどの贈り物を置いていってくれます。
 この聖ニコラウスのお祭りはドイツ・オーストリアのほか、オランダやベルギーなどでも行われているそうですが、私がお世話になった家でも、6日の朝には、いつものパン皿にりんごとマンダリンオレンジにくるみやクッキーが盛られていました。小学校では教頭のフランツ先生がニコラウスに扮して授業に闖入…。
 ちなみに、サンタクロースは、この聖ニコラウスがオランダ移民経由で伝わったアメリカでなりかわったものだそうです。

 写真は、アドヴェンツクランツ。赤いろうそくがなく、ティーキャンドルですが、アドヴェントの期間中、テーブルにろうそくを4本立てたリースを置き、アドヴェント1週めには1本、2週めには2本…とクリスマスが近づくにつれて灯すろうそくを増やしながら、クリスマスを待つのです。

クリスマスリース

リース2006年(りぼん付き).JPG

 今年2006年のクリスマスリースです。
 毎年リースは自分で作っているのですが、今年もアドヴェントの始まる前の晩に作成。
 私は、何にしても過剰な装飾や人造物(プラスチック製品など)はあまり好きではないので、リボン以外はいつも自然のもののみ。庭のモミの木は枝が大きすぎて使えないので、グリーンはヒムロスギ。そのほかはオーソドックスに、赤い実の山帰来(サンキライ)と松ぼっくり。茶色のめずらしい実は桐の実です。
 お菓子もそうですが、材料の種類をしぼったので、短時間でできました。
 ただ、だんだん乾燥してクリスマスの頃にはヒムロスギが縮んでしまうのが難点。
 外の扉に掛けるのは、営業時間のみ。リースに何かあると怖いので、夜や風の強い日には、内側の風除室(フウジョシツ)の扉に掛けています。
 ぜひ、実物をご覧になってください!

初雪のアドヴェント第1日曜日

牡丹雪のアドヴェント第1日曜日.JPG
 
 きょう12/3は、今年のアドヴェント(待降節)第1日曜日。

 キリスト教国のドイツでは、教会暦によって、クリスマスの準備期間としてアドヴェントが定められ、毎年クリスマスの4つ前の日曜日から始まります。年によって暦がずれるため、始まるのが早い遅いがありますが、今年は遅いほう。

 おかげで、アドヴェントの第1日曜日が初雪になりました。雪と言っても、あまり気温は下がっておらず、牡丹雪。1日中降りましたが、結局積もりませんでした。

 写真は、昨晩作ったリース。ぽつぽつと白い点が雪です。言われなければわからないようなものですが、初雪なので、リースのアップではなくこちらを選びました。

 このほか、テーブルに4本のろうそくを立てたアドヴェンツクランツを作ったり、、クリスマスの飾りや絵本も昨晩のうちに用意。シュトレンもきょうからです!

 気忙しい年末ですが、クリスマスは本来、イエス様のご生誕をお祝いする日。一日一日を大事にしながら、クリスマスを迎えたいですね。